インフルエンサーマーケティング

飲食店のインフルエンサーPR完全ガイド|依頼の流れ・費用・投稿の中身・注意点

飲食店がインフルエンサーPRを依頼するときの全体像を一冊に。効く理由、依頼の流れ7ステップ、費用の考え方、投稿してもらう中身、業態別のポイント、よくある失敗、PR表記のルールまで、来店型PRの実務者の視点でまとめました。

西執筆:西村亜海公開 7分で読めます

「インフルエンサーに来てもらえば、お客さんが増えるらしい」。飲食店のオーナーさんから、そう聞かれることが増えました。答えは「やり方次第で、増える店と増えない店に分かれる」です。

この記事では、飲食店がインフルエンサーPRを依頼するときの全体像を、効く理由、依頼の流れ、費用、投稿の中身、業態別のポイント、失敗の防ぎ方まで一冊にまとめました。私たちは来店型PRを日々手配している立場なので、現場で実際に起きることを中心に書いています。

結論:飲食店に効くのは「地元のグルメ系マイクロインフルエンサーに、複数名で来店してもらうPR」

有名人1人に1回紹介してもらう形は、飲食店では来店に変わりにくいです。フォロワーの大半が来店できない地域にいるからです。

効くのは、数千〜数万フォロワーで、お店の地域のグルメ情報を発信している(マイクロインフルエンサー)に、5〜20名、1〜2か月に分散して来店してもらう形です。1人の影響力は小さくても、「いろんな人が行っている店」という厚みが、地元の見込み客に効きます。マイクロインフルエンサーが店舗に向く理由はこちらの記事詳しく解説しています。

飲食店でインフルエンサーPRが効く3つの理由

体験がそのまま投稿になる

料理の提供の瞬間、断面、湯気、店内の雰囲気。飲食店の体験は、写真と動画の素材としてそのまま成立します。投稿する側にとっても「撮りたいもの」があるお店は、投稿の質が上がります。

PR表記つきの投稿が「残る」

広告は配信を止めると消えますが、インフルエンサーの投稿はアカウントに残り、あとから検索した人にも見られ続けます。ステマ規制に沿ってPR表記を入れた投稿でも、実際に来店した人の言葉である限り、見た人の判断材料になります。

グループ来店で複数の投稿が生まれる

焼肉、居酒屋、寿司などは、インフルエンサーが友人と来店することが多く、1回の来店から同行者の投稿も生まれます。1名の依頼で2〜3件の投稿になることは珍しくありません。

依頼の流れ(7ステップ)

  1. 目的を決める:認知を広げたいのか、Instagramで「行きたい」と思われたいのか、特定のメニューを知ってほしいのか。目的で人選と投稿の内容が変わります
  2. 候補を探す「#渋谷グルメ」「#渋谷ランチ」などの地域×ジャンルのハッシュタグ、近隣店の位置情報ページ、近隣店のタグ付け投稿から。探し方の記事
  3. 依頼のDMを送る:相手の投稿を見た証拠と、提供内容・お願いしたいこと・時期・PR表記を明記。DMの例文
  4. 取り決めを文字で残す:来店日時、人数と同行者、提供範囲、投稿先と本数、期限、PR表記、撮影ルール。チェックリスト
  5. 来店当日:普段どおりの接客に一言添える。撮影しやすい席と照明、提供のタイミング
  6. 投稿を確認する:PR表記の有無、価格・メニュー名の誤り、取り決めた本数
  7. 効果を測る:投稿の数字(保存・プロフィールアクセス)、来店の計測(合言葉・アンケート)、3か月後の指名来店。効果測定の記事

一般的な流れは来店型インフルエンサーPRとは?にもまとめています。

費用の考え方

3つの料金モデル

モデル決まり飲食店での向き不向き
フォロワー単価型フォロワー数×単価認知は広がるが、来店できない人に届きやすい
来店型(ギフティング型)来店1名あたりの提供物+謝礼実体験の投稿が残る。飲食店に最も向く
成果報酬型来店・予約ごとの支払い計測の仕組みが前提。受けてくれる人が限られる

内訳と失敗パターンは費用相場の記事詳しく解説しています。

飲食提供の原価と機会損失

来店型では、飲食を無償で提供するのが基本です。費用は「提供メニューの原価」と「その席をその時間に販売していたら得られた売上(機会損失)」で考えます。アイドルタイムに来店してもらえば、機会損失は小さくなります。

「無料で食べさせてほしい」という売り込みへの対応

インフルエンサー側から届く売り込みDMには、店側の基準(地域のフォロワーがいるか、反応が自然か、PR表記の実績があるか)で判断し、合わなければ丁寧に断ります。断り方の例文はトラブル事例の記事あります。

投稿してもらう「中身」

来店してもらっても、投稿に「行く前に知りたい情報」がなければ来店には変わりません。依頼時に次を共有します。

  • 価格と場所「コース¥6,000」「渋谷駅3分」。テロップやキャプションに入れてもらう
  • メニュー名:口コミやコメントで「〇〇を食べたい」と言われる状態を作る
  • 席・コース・人数×金額:グループで来る人が知りたい情報
  • 感想は指定しない「良いことだけ書いて」は投稿の信頼を落とし、ステマ規制上も問題になります。紹介してほしいポイントまでを伝え、感想は本人の言葉に
  • PR表記の位置:投稿の冒頭付近、動画は画面内。ハッシュタグの末尾に埋もれる形は避ける。詳細はステマ規制の解説

業態別のポイント

  • 居酒屋:宴会の幹事に届く「人数×金額」「個室」「飲み放題」の情報を投稿に。居酒屋の集客
  • 焼肉:断面と炙りのリール、席の写真。グループ来店で複数投稿。焼肉店のインスタ集客
  • 寿司:訪日客向けなら英語で発信する人を。カウンターの撮影ルールを明確に。寿司店のインバウンド集客
  • カフェ「保存される」情報(過ごし方・価格・営業時間)を投稿に。映えだけだとギャップが低評価に。カフェの集客
  • ラーメン:新店なら開店前後に集中して。提供の瞬間の動画。ラーメン店の新店
  • バー:入りやすさ(カウンター・一人飲み)を伝えてもらう。20歳以上の確認。バーの集客
  • レストラン:記念日・デートで探す層に届く人を。コース名と価格帯を明記。レストランの集客

よくある失敗と対策

失敗対策
投稿されない投稿先・本数・期限を文字で取り決め、複数名に依頼する
PR表記がない依頼時に表記の方法と位置を指定し、投稿後に確認する
撮影で他のお客さんに迷惑来店はアイドルタイム、三脚不可、写り込み配慮を事前に
特別メニューで撮って、来店後にギャップ提供は通常メニューと同じものに
追加注文や同行者の費用でもめる提供範囲と同行者の扱いを明記し、当日注文前に確認
来店日が集中して対応が雑になる週数名ずつ、1〜2か月に分散

口コミ媒体との関係(正直に)

Googleマップや食べログは、対価と引き換えの口コミ投稿を禁止しています。来店型PRでも、口コミの投稿を条件にしたり、内容や評価を指定したりすることはできません。来店した人が、書くかどうかを含めて自分の判断で、自分の言葉で書く。この前提を守らないと、店舗側のリスクになります。各媒体のルールはGoogleマップの口コミの記事食べログの記事参照してください。

Arilienの飲食店向けインフルエンサーPR

私たち株式会社Arilienは、飲食店向けの来店型インフルエンサーPRを提供しています。地元で発信するインフルエンサー約20名がお店に来店し、PR表記つきで投稿します。感想は本人の言葉に任せる「正直なレビュー」が基本で、口コミの投稿を条件にすることはありません。料金は29.8万円(税抜)/回、エリアごとに受付店舗数を限定しています。人選、日程の分散、投稿の確認、レポートまでを代行します。詳しくはサービスページご覧ください。

よくある質問

何人くらいに来てもらうのが目安ですか?

5〜20名を、1〜2か月に分散して来店してもらう形が目安です。1名では「厚み」が出ず、20名を超えると受け入れの負担が大きくなります。

フォロワー数はどのくらいの人がいいですか?

数千〜数万フォロワーで、お店の地域のグルメ情報を発信している人です。フォロワー数より、フォロワーがどこに住んでいるか、投稿への反応が自然か、を見ます。

無償提供だけで来てもらえますか?

マイクロインフルエンサーなら、飲食の無償提供のみで受けてもらえることは多いです。ただし投稿の確約は弱くなるため、依頼と期限を明確にし、複数名に依頼します。

投稿に「#PR」を付けると効果が落ちませんか?

投稿の質(実際に食べた写真と本人の言葉)が伴っていれば、大きくは落ちません。隠していたことがあとで分かるほうが、はるかに信頼を失います。

効果はいつ頃から分かりますか?

投稿は来店後数日から出始めます。投稿の数字は1〜2週間、来店の変化は1〜3か月、検索での表示や指名来店は3か月以降を目安に見ます。

まとめ

  • 飲食店に効くのは、地元のグルメ系マイクロインフルエンサー複数名の来店型PR
  • 効く理由は、体験が投稿になる、PR表記つき投稿が残る、グループ来店で複数投稿
  • 流れは目的→探す→依頼→取り決め→来店→確認→効果測定
  • 費用は提供物の原価と機会損失で考え、売り込みDMは基準で判断
  • 投稿には価格・場所・メニュー名を。感想は指定せず、PR表記は必ず
  • 口コミの投稿を条件にしない

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記事の内容を、実行まで支援します

西
西村亜海ミセノホシ編集長/株式会社Arilien

株式会社Arilienで飲食店・サロン向けのインフルエンサーPRとSNS集客支援を担当。現場で見た「来店につながる口コミ・SNSの育て方」を、売り込みなしで記事にしています。 法規制やプラットフォームのルールは一次情報を確認して執筆しています。