インフルエンサーマーケティング

タイアップ投稿とは?PR投稿との違い・やり方・PR表記のルール

タイアップ投稿は事業者の依頼で行う投稿のこと。無償提供でもPR表記が必要です。PR投稿・ギフティング・アンバサダーとの違い、Instagramのラベルの使い方、依頼から確認までの手順、表記の位置と表現をまとめました。

西執筆:西村亜海公開 5分で読めます

「タイアップ投稿」「PR投稿」「ギフティング」「アンバサダー」。インフルエンサーに依頼するときに出てくる言葉ですが、違いを説明できる人は多くありません。そして、どの言葉であっても共通するルールが1つあります。「事業者の依頼で行う投稿には、PR表記が必要」ということです。

この記事では、言葉の違いを整理し、Instagramのタイアップ投稿ラベルの使い方、依頼から確認までのやり方、PR表記の位置と表現、店舗が投稿を活かすときのルールをまとめました。ステマ規制そのものの解説はステマ規制の記事参照してください。

結論:タイアップ投稿=事業者の依頼で行う投稿。無償提供でもPR表記が必要

2023年10月に施行されたステマ規制(景品表示法の指定告示)では、事業者が表示内容に関与している投稿を、広告であることを隠して行うことが禁止されました。金銭の支払いがなくても、商品やサービスの無償提供と引き換えに投稿を依頼していれば「関与」にあたります。表記の義務を負うのは投稿者ではなく、依頼した事業者(お店)です。

タイアップ投稿・PR投稿・ギフティング・アンバサダーの違い

言葉意味対価PR表記
タイアップ投稿事業者と組んで行う投稿の総称。Instagramの機能名でもある金銭、無償提供のどちらも必要
PR投稿事業者の依頼で行う投稿。タイアップ投稿とほぼ同義で使われる金銭が多い必要
ギフティング商品・サービスを無償で提供し、投稿は任意無償提供投稿を依頼・期待していれば必要。ギフティングの記事
アンバサダー一定期間、継続して発信してもらう契約金銭、提供、特典必要(投稿ごとに)。アンバサダーの記事

「ギフティングだから表記はいらない」は誤りです。「投稿してもらえると嬉しいです」と伝えた時点で、依頼にあたると考えてください。純粋に贈っただけで、投稿を一切求めず、投稿するかどうか・内容を本人が完全に自由に決めた場合のみ、規制の対象外になり得ますが、判断は難しいため、店舗側は「提供したら表記」と運用するのが安全です。

Instagramの「タイアップ投稿ラベル」の使い方

Instagramには、投稿にパートナーである事業者名を表示する機能(タイアップ投稿ラベル)があります。投稿の上部に「〇〇(事業者名)とのタイアップ投稿」と表示され、見た人に広告であることが伝わります。

基本の流れ(機能の名称や手順は変更されることがあるため、Instagramの公式ヘルプで最新の手順を確認してください)

  1. 店舗側のアカウントで、タイアップ投稿の承認設定を行う(誰がラベルを付けられるかを管理できる)
  2. インフルエンサーが投稿時に「タイアップ投稿ラベルを追加」から店舗のアカウントを指定する
  3. 店舗側が承認すると、投稿にラベルが表示される。店舗側は投稿を自分のアカウントでも共有できる場合がある

ラベルは有効な手段ですが、ラベルだけに頼らず、キャプション冒頭にも「#PR」などの表記を入れてもらうことをおすすめします。ラベルが表示されない環境(外部への共有、スクリーンショットなど)でも広告であることが伝わります。

やり方(依頼→取り決め→投稿→確認)

  1. 依頼:相手の投稿を見たうえで、提供内容、お願いしたいこと(投稿先・本数・時期)、PR表記が必要なことを明記してDMかメールを送る。DMの例文
  2. 取り決め:来店日時、提供範囲、投稿先と本数、期限、PR表記の方法と位置、撮影ルール、二次利用の可否を文字で残す。契約のチェックリスト
  3. 投稿:感想は本人の言葉に任せる。伝えるのは「紹介してほしい情報(メニュー名・価格・場所)」まで
  4. 確認:投稿後に、PR表記の有無と位置、事実の誤り(価格・営業時間)、取り決めた本数を確認する。表記がなければ修正を依頼する

投稿の「良いことだけ書いて」という指示は、内容への関与が強くなり、投稿の信頼も落とします。

PR表記のルール

  • 位置:投稿の冒頭付近。動画は画面内に表示。ハッシュタグの末尾に「#PR」だけ埋もれさせる形は、消費者庁の運用基準でも「認識しにくい」とされ、表記として不十分になり得ます
  • 表現「PR」「広告」「〇〇(店名)から提供を受けています」「タイアップ」など、広告であることが分かる言葉。「#〇〇(店名)」のような店名タグだけでは表記になりません
  • ストーリーズ:24時間で消えても表記は必要。テキストで画面内に
  • リール:冒頭のテロップ、またはキャプション冒頭
  • ラベル+テキスト:タイアップ投稿ラベルと、キャプション冒頭の表記を両方

タイアップ投稿を店舗が活かす

二次利用の許可

インフルエンサーの投稿を、店舗のアカウントでの再投稿、ホームページ、店頭のPOPに使うには、本人の許可が必要です。依頼時に「二次利用の可否・範囲・期間」を取り決めておきます。リポストのルール

広告配信への利用

タイアップ投稿ラベルの付いた投稿は、店舗側が広告として配信できる場合があります(パートナーシップ広告)。本人の許可と、広告としての表記が前提です。配信すると、インフルエンサーのフォロワー以外にも届きます。

店舗のアカウントで紹介するときの表記

店舗が自分のアカウントでタイアップ投稿を共有する場合も、「〇〇さんにPRとしてご来店いただきました」のように、依頼した投稿であることが分かる形にします。

よくある質問

無償で食事を提供しただけでも、PR表記は必要ですか?

投稿を依頼、または期待して提供していれば必要です。「投稿してもらえると嬉しい」と伝えた時点で依頼にあたると考えてください。

インフルエンサーが表記を忘れた場合、責任は誰にありますか?

ステマ規制で措置の対象になるのは、依頼した事業者(店舗)です。投稿後に確認し、表記がなければ修正を依頼する運用を、店舗側が持ってください。

「#PR」をハッシュタグの最後に付けるだけではダメですか?

多数のハッシュタグの末尾に埋もれる形は、見た人が認識しにくいため不十分とされる可能性があります。キャプションの冒頭、動画は画面内に表記してください。

タイアップ投稿ラベルを付ければ、他の表記は不要ですか?

ラベルは有効ですが、表示されない環境もあるため、キャプション冒頭の表記と併用することをおすすめします。

まとめ

  • タイアップ投稿=事業者の依頼で行う投稿。無償提供でもPR表記が必要で、義務を負うのは店舗
  • PR投稿・ギフティング・アンバサダーも、依頼があれば同じルール
  • Instagramのタイアップ投稿ラベルは有効だが、キャプション冒頭の表記と併用
  • やり方は依頼→取り決め→投稿→確認。感想は本人の言葉に
  • 表記は冒頭付近・画面内。ハッシュタグ末尾は不十分
  • 二次利用・広告配信は本人の許可と表記が前提

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西
西村亜海ミセノホシ編集長/株式会社Arilien

株式会社Arilienで飲食店・サロン向けのインフルエンサーPRとSNS集客支援を担当。現場で見た「来店につながる口コミ・SNSの育て方」を、売り込みなしで記事にしています。 法規制やプラットフォームのルールは一次情報を確認して執筆しています。

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